ビジネスにはいろいろな基本ルールややり方があり、それにはコツがあります。「報告する」「相談する」は基本中の基本です。いくら記憶力が良くてもメモを取る習慣がないと信用されません。

2.5 仕事はすぐに取り掛かる
2.10 知らないではすまない電話・メールのマナー
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報告・連絡・相談の基本

2.1 報告する

ただの伝言なら、要件をそのまま伝えればよいでしょう。しかし、報告は違います。
報告とは、あなたが受け持っている仕事について、それを命じた上司に説明することです。
報告する

箇条書きにして頭を整理しておく

まずは伝えるべき用件を箇条書きにし、ポイント、伝わりやすい説明順に整理しましょう。自分の頭を整理できなければ、時系列で起きた順番に並べておく。この箇条書きで整理することは、習慣にしておきましょう。

箇条書きのコツは、思いつくまま要点となる単語をドンドン書いていき、その後、時系列、関連するものなどに順番を並び替えて、最後に一行一行を簡潔な文章にしておくことです。

「今よろしいでしょうか」「○○の件です」

上司に伝える場合の最初の一言は「今、よろしいでしょうか」です。常に相手の都合を考慮できる人材でいましょう。

次に言うべきことは、「○○の件です。」です。
上司はあなたに命じた仕事だけを受け持っているのではありません。むしろあなたに命じた仕事は、ほんの一部に過ぎないでしょう。上司の頭はそれ以外の仕事で一杯です。

だからまず、上司の頭を報告したい件に切り替えてもらう必要があります。「○○の件です。」と伝え、上司の頭がそれに切り替わったのを確認してから、報告を始める。

 

2.2 相談する

仕事のポイントは3つ、質、期日、予算です。
つまり、どの程度まで、いつまでに、どれくらいの金額内でやるかです。このうち期日、予算は範囲内かどうかすぐに分かるので特に重要です。
期日を守れなかったり、想定以上に経費がかかったりするといくらいい仕事であっても評価が半減します。

期日を守れそうにないと思ったとき、予算オーバーしそうなときは、そうなる前にすぐに上司や先輩に相談です。
相談の場合も、報告と同じです。箇条書きでまず自分の頭を整理し、何を相談するのか整理しておく。

 

2.3 メモをとる

note

手帳かノートは必須

手帳かノートは必須です。打ち合わせや会議に参加するとき、記録やメモを残す準備をして参加するのは当然です。

あなたがタイピングが早く、会議にノートパソコンを持ち込んでよいなら、直接会議に持ち込んでもよいでしょう。そのかわりタイピングの音が会議の邪魔にならないようにする必要があります。

手ぶらで話を聞かない

あなたが上司や先輩に呼ばれたとき、手ぶらで行ってはいけません。必ず手帳かノートと筆記用具を持参する。どんなにあなたの記憶力がよくても、これは常識です。そうでないとあなたは上司や先輩の話を軽視しているととられます。

 

2.4 約束は書き残す

記憶をあてにしない

指示されたこと、依頼されたこと、約束したこと、すぐに実行するものでなければ、これらは必ず、ToDoリストなどに書き残しておく習慣にしましょう。簡単なことなど特にです。うっかりを防ぐには、約束を頭の中だけに留めておかないことです。

仕事はすぐにやる取り掛かる

 
配属されてすぐに与えられる仕事は、簡単な作業か、毎日の定型業務です。そこであなたがどう取り組むかで次の仕事が決まってきます。抜擢されるか、しばらく定型業務を繰り返す作業員になるかがです。

2.5 すぐにやる

上司から指示された仕事は、すぐに取り掛かるのが原則です。ほかに優先する仕事を抱えている場合は、上司に説明し、どちらを優先すべきか上司の判断を仰ぎます。

2.5.1 ハイ!喜んで

「ハイ!喜んで」は牛角の従業員が注文を受けたときに言ってる言葉ですが、仕事をもらったら(実際に言ってはいけませんが)そんな気持ちで仕事を受けましょう。新人に与える仕事は、だいたいがつまらない仕事です。上司にしても「ちょっとすまないが」と思って雑用を依頼しますので、どんな仕事でも喜んで引き受けてくれる部下には、もっといい仕事を割り振りたいと考えます。

気の進まないことはすぐにやる

クレームの相手先に電話するとか、不手際のお詫びに行くとか、気の進まない仕事もでてくると思います。そうした仕事を抱えたままにしておくと、いつまでも気の重い状況が続きます。そうした仕事は、最優先でとりかかりましょう。事前の問題点の整理やシミュレーションは必要ですが、すぐに準備して、相手の許す限りすぐに対応ことです。

2.6 定例業務であれば、職場のやり方に従う

あなたが命じられた仕事が、そこで通常行われている作業なら、すでに効率的な作業工程になっています。あなたは上司か上司が指示する人から、作業のやり方を学ぶ必要があります。
その際は、必ずメモをとる準備を忘れないようにしましょう。

提案は今のやり方に習熟してから

これまで日常的に行われてきた作業でも、あなたがこうした方がよいと思うようなことがあるかもしれませんが、まずはその職場でのやり方に習熟することです。一見無駄や非効率に思える工程でも、熟練になるとその方が効率的だとか、次工程のやり易さから今のやり方になっているなど、理由があります。
ただし、昔からの習慣で意味もなくやっている作業があったりしますので、今のやり方を習熟した後でも変更した方が良いと確信があるなら、その職場の先輩に提案してみましょう。

マニュアルがあれば目を通しておく

定例作業であれば、大概の場合、作業マニュアル、手順書などが用意されています。それらがあるなら、時間の空いたときにでも、それに目を通すことです。

現状に合わせてアップデートする

マニュアルがあっても更新されておらず、実際の作業とは異なる点があり、そのままでは使えない場合もあります。そういう場合はあらかじめ違っていることの説明がありますので聞き逃さないようにしましょう。
実際にやってみて気づいたマニュアルの不備や変更すべき点については、修正すべき内容を書き留めて置き、次の人のためにあなた自身が更新してもよいか確認しましょう。

2.7 定例業務ではない場合

期限を確認する/自分で設定する場合は、最短の1.5倍が目安

すぐに終わる簡単な仕事なら必要ありませんが、そうでなければ、上司から指示された仕事の期限を上司と確認します。
上司から「今日の18時までに」とか指示があればそれが期限になります。特に期限が示されなければ、あなたが最短でできると考える期限の1.5倍の期限で、それで問題ないか上司に確認します。最短で3時間かかると思うなら、4時間半後です。
できると見積もっても、とりかかってみると想定以上に難しかったり、途中で想定外の工程が必要になったりすることはよくあることです。あなたが上司とする約束は、守れる約束でなければなりません。
予定よりも早くできた場合は、十分にチェックした後、期限前に提出しましょう。

2.8 スピードよりも正確さ

早い仕事、丁寧な仕事、正確な仕事、このうち一番優先されるのが、正確な仕事です。
あなたがスーパーのレジ係だとします。

早い仕事:会計が早い
丁寧な仕事:客に失礼のない接客
正確な仕事:会計にミスがない

3つともできれば申し分ありませんが、まずは正確なレジ操作に徹することです。あなたが正確なレジ操作をするのに必要な時間の範囲で、丁寧な接客を心掛ける。慣れてくるにしたがって、正確なレジ操作が可能な時間を短縮していく。この順番です。あくまで正確にできることが1番で、丁寧さはその範囲の中で向上させる、それができて最後にスピードを短縮させる。正確さを犠牲にしたスピードは、返って後始末など余計な仕事を増やすだけです。
正確さのない丁寧さは、ただの自己満足の勘違いです。

2.9 ボールを止めない

仕事をサッカーやラグビーなどのボールゲームで考える。

あながた仕事の指示、依頼を受けたということは、ボールを受け取ったということです。あなたが指示された仕事をこなし、ボールを返すか、誰かに回すことで、ゲーム(仕事)は進んでいきます。あなたがボールを抱え込んだままだったり、誰もいないとこにパスを出すと、そこで仕事は止まったままになります。

ボールは今どこにあるのか、常に考えて、相手が受け取りやすいパスを出しましょう。
ビジネスのコミュニケーションツールとして、電話とメールはマストアイテムです。この2つの使いこなせないと、仕事に大きな支障がでるだけでなく、電話やメールに付き合わされる相手に迷惑がられるだけです。電話や ビジネスメールの基本 を押さえておきましょう。

2 知らないではすまない電話・メールのマナー

2.10 電話するときのビジネスマナー

電話メモ

電話は相手の仕事を中断させる

電話は、かける側のためのツールです。
電話を受ける方は、仕事を中断される。あなたの電話が長かったり、要領を得ないものだと、電話が終わっても、相手は仕事に戻るのに時間がかかることになります。

相手に無駄な時間をとらせない

まずは、何を伝えるのか、何を確認するのか、整理しておく。メモに箇条書きしておき、電話しながら要件を満たしたかどうか確認しましょう。

電話は3分以内

電話は長くても3分以内で終わること。必要な要件が伝われば、もっと短くても良い。あらかじめ決めておいた電話ミーティングでもない限り、ダラダラとした長話は相手も迷惑します。

 

2.11 ビジネスメールの基本

送ったメールは訂正できない

メールは便利なツールだし、相手も仕事を中断されることはありません。
ただ、一度送信したメールは、訂正できません。メールに初歩的なミスがあれば、そのまま相手のところに届き、相手が消さないかぎり永遠に残ってしまうことになります。

送る前に名刺でしっかり確認する

メールする相手の会社名を間違える、部署が違う、相手の名前の漢字が違う、出だしがこれでは、最初から相手の信用を失います。初めての相手にメールするときは、名刺でしっかり確認しておきましょう。

名刺で確認すること
・相手のメールアドレス
・会社の名称(ABC株式会社、株式会社ABCを間違わないこと)
(株)は「株式会社」と書く、(株)と書いてよいのは自分の会社だけ。
・相手の部署/役職
・相手の名前

もし相手からすでにメールをもらっている場合は、相手のメールの署名(メールの一番最後にある住所氏名)をコピーして使うのが間違いありません。その際は、「様」を付け忘れることがないように注意。

送信する前に上からチェック

ビジネスメールの基本

送信ボタンを押す前に上から順にチェックする癖をつける。
・相手先に漏れはないか((1)、(2)、(3))
CCに入れてよいのは、相手がすでに知っているメールアドレスか、自分の直属上司だけです。
また、通常はCCは最大3人程度です。

・件名は入っているか((4))
・添付ファイルはつけているか((5))
・会社名、株式会社の位置はあっているか((6))
・敬称はあっているか、様はついているか((6))
誰宛のメールかは、メールアドレスを見ればわかりますが、あえて宛先を書いておくことは大事です。
必ず読んでほしい人の名前は、最初に記載しておきます。

・誤字・脱字はないか((7))
1文目の挨拶は、初めてのメールでもない限り、「お世話になります。」程度で構いません。この1文でさえ余計としている会社では、除いてもかまいません。

非常に重要なメールならプリントアウトし、上司に確認してもらう。

 

メールは返信がなければ伝えたことにならない

「メールしました」≠「伝えました」

メールは、相手から返信や連絡が返ってこないと、伝えたことにはなりません。。重要な用件や急ぎの案件で、しばらく待って相手から返事がないなら、電話して伝えるべきです。

上司、客先からのメールは必ず返信する

これはメールを受ける場合も同じ。メールに返信不要と書いていない限り、ただの連絡メールでも「確認しました」程度でも、返信しましょう。

メールアドレスは個人情報

了解もないのに他の人のメールアドレスをさらさない

社外の人にメールを出す場合、相手の人が知らないメールアドレスを宛先やCCに入れてはいけない。
例えば、3社に見積もりを依頼するとき、A社、B社、C社の担当者のアドレスを同じメールの宛先に入れる。あるいは各新聞社に情報提供するときに、A新聞、B新聞、C新聞の各担当者のアドレスを宛先に入れる。これはダメです。

個人情報保護法違反

いずれもあなたは1回の送信で3社の担当者に送ることができますが、そんなことをするとそれぞれのライバル企業に担当者のメールアドレスを漏らすことになります。A、B、C各社の担当者にあらかじめ了解をとっていない限り、これは個人情報保護法違反です。

3社に見積もりを依頼するなら、同じ文面であっても、それぞれ各社ごとにメールを送る。3新聞社に1度のメールで情報提供するなら、3新聞社のメールアドレスはBCCにいれて送る。

 

2.12 事務手続き~雑務は今後も増えていく

雑務をこなす

上になるほど事務作業は増えていく

交通費清算、勤務計画、日報など決められた事務手続きや必須事項は避けられません。

あなたの職位が上がると、承認事項などが加わることになり、昇進すればするほど事務手続きは増えていきます。今のうちから事務手続き、必ずやらなくてはならないことをすぐに終わらせる習慣をつけておきましょう。

まとめて集中的に処理する

コツは、毎日あるいは毎週、そうした雑務をこなすための時間を決めておくことです。すぐに処理しなくてはならないものはしょうがありませんが、そうでないものは、雑務をこなす時間に集中的に終わらせる習慣をつけましょう。

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ポジティブになる行動習慣
2.13 ゴールイメージを合わせる

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