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7.5 仕事の段取り例

ケーススタディ 取引先100社に新商品説明会の案内を郵送する

完成イメージ:取引先の宛名ラベルが貼られた封筒に、説明会の案内文、新商品のパンフレット、説明会入場チケット2枚が入っており、あとは郵便局に持ち込むだけ。

現在:封入する素材、送付先の宛名ラベルは用意済み。郵送は料金後納郵便手続き済み。

段取りしないやり方

もっともシンプルなやり方は、テーブルに各素材を並べておき、案内文、パンフレット、チケットの順に取っていって封筒に入れ、封筒を閉めて、宛名ラベルを貼る。というやり方です。

しかしこのやり方で作業の最後になって、チケットが不足(どれかに間違えて3枚入れたかもしれない)や、余っている(1枚入れ忘れたかもしれない)ことに気付いた場合は、それまでの封筒99通から中身を取り出して再確認することになります。

そのとき封筒が封印されていたり、宛名ラベルが貼られていると、封筒をさらに100通用意したり、宛名ラベルもその分作り直すことになります。

段取りのポイント

この作業を組み立てる場合のポイントです。

  • 途中でミスに気が付くようロットに分けて作業する
  • 作業を1つ1つの単純な作業に分解し、1度にいろいろな作業をするのではなく、単純な作業の繰り返しにする
  • 封筒を閉める工程(後戻りできない工程)は最終段階で行う

組み立てた段取りが下記です。

0. 作業スペースの確保

素材1(1)~(4)をそれぞれ並べて置け、封入作業ができるテーブル等を確保する。

1.素材を作業スペースに準備する

(1) 封筒を100枚用意する。
(2) 説明会の案内を100枚コピーしておく。
(3) パンフレットを100部用意する。
(4) 入場チケットを200枚用意する。
(5) 100社分が印刷された宛名ラベルを用意する。

2.成果物を束ねる輪ゴム、収める段ボール箱を用意する
3.1(1)~(4)を5ロットに分ける

(1ロットあたり、封筒20枚、案内20枚、パンフレット20部、チケット20枚×2)

ロットに分ける
一度に100個分の作業をやってしまうと、最後に余るはずのない資料が余ったり、逆に足りないと、それまでの99個を再度取り出して確認することになります。このため作業を何回かに区切って行うことで、ミスを早期に発見できるようになります。

1ロットは、多くても20
個数を数えるのに一気に100数えると、途中で数が分からなくなり、カウントミスを起こしやすくなります。数える単位を10枚とか20枚にしておくと、数え間違いも防げます。1ロットは最大20ぐらいが適切で、それより多くなるとロット分けする効果が薄くなります。

作業を単純化する
チケットを40枚のままだと、封筒に入れる際、案内、パンフレット、チケットの各山から案内1枚、パンフレット1枚、チケット2枚は取ることになります。最初からチケットを20枚の山2つにしておけば、各山から1枚づつ取ればよい、と作業が単純化されます。

4.1ロット分をテーブルに順に並べる

並べる順番は、封筒に入れる順番です。輪ゴムや段ボールも作業の流れがスムーズに行く場所に置いておきましょう。
ポイントは人が動く距離をなるべく短くすることです。

5.順にテーブルからとっていき、封筒に入れる(封は閉めない)
6.1ロット単位で確認する

1ロット終わると、テーブル上の資料がすべてなくなっていることを確認する。資料が余っていたり、足りない場合は、封筒から取り出し修正する。

7.5ロット分繰り返す

各ロットごとの封筒はロットごとに10づつの山に分けておきます。山に分けておくと最後にトータルをカウントする場合も、最悪やり直しをする場合も多少楽になります。

8.封筒の封を閉める

封を閉めた後にやり直すのは、最初からやり直すのと同じです。後戻りできない作業はなるべく後ろにもってきましょう。

9.宛名ラベルを貼る

宛名ラベルも作り直すのは、ラベルシートを準備したりと、面倒な作業になりますので最後にもってきましょう。

10.最終チェックをする

各封筒に宛名ラベルが貼られていることを確認します。

11.トータルチェックをする

10通ごとに束ね、全部で100通あることを確認します。

もし時間があるなら

もし、作業完了期日まで多少時間があるなら、作業に入る前段階で、案内文、パンフレット、チケット、宛名ラベルの最終確認を行うとよいでしょう。

  • 誤字脱字はないか
  • 重要項目(商品名、価格、場所、日時、問合せ先など)にケアレスミスがないか
  • 宛名に「様」や「御中」の抜けがないか など

ゴール設定がすべてを決める
仕事は段取りが8割

 
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