なんでも完璧に仕上げないと気の済まない人がいますが、完璧には終わりがありません。
建築や製造などのモノづくりは、一つ一つの工程をキチット仕上げていく必要があります。設計され、最初から完成型が決まっているものは、工程を100%完了させずに次に進むことはできません。
あなたが製造工程のひとつを担っているなら、決められた基準、品質仕様を満たさずに、次の工程に回せば、次かその次の工程で大幅な手戻りを発生させるか、欠陥商品を生み出すことになります。あなたの工程が最終工程なら、欠陥商品を世に送り出すことになります。そうした仕事では、納期を遅らせてでも品質を担保する必要があります。
多くの仕事には完璧はない
しかし、企画書や提案書をまとめる、提案する、問合せに答える、とかいった、ほとんどの仕事は100%の正解・100%の完成形があるわけではありません。趣味やライフワークなら、じっくり時間をかけて、丁寧に作り上げていくことも良いでしょう。しかし、仕事の場合は、期日、スケジュール感なしには進めません。
あなたの仕事が、非定型で正解の決まっていない仕事なら、完璧を目指すよりも優先すべきことがあります。
ケアレスミスは当然潰しておく必要がありますが、完璧を期すあまり、時間をかけすぎ、相手や後続行程の時間を奪ってはなんにもなりません。
次の人の時間を奪わない
ビジネスには、持ち時間が決まっています。あなたが次の人にパスを出すのが遅れれば、その分、次の人の持ち時間が無くなっていくだけです。しかし、早く渡せばいいんだと、適当なパスやとんでもないパスを出すと、その分、次の相手は余計な手戻り作業に追われることになります。頃合いは、要件の8割です。自分がやるべきことの8割を満たしたなら、早く次の工程に回すことを考えるべきです。
完成度の高い仕事は、相手の負担を軽くしますので、少しでも完成度を上げるようにすべきですが、非定型の100%がない仕事では、100%の完成ははるか先にあります。そんなものを追い求めていては、いつまでたっても終わりません。
ビジネスには、手戻り、再考、ミスは必ず発生します。そんなとき仕事が前倒しで進んでいれば、いくらかでもリカバリーすることができます。
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